閉ざした金蔵に現れた下女
どんな伝承か
奥州仙台城下の国分町に奈良屋という豪商があり、七つの蔵のうち一つには大判小判が積まれていた。金蔵に入れるのは主人と番頭一人だけで、扉はいつも堅く閉ざされていた。貧しい百姓の娘が下女として住み込んでおり、夢でもいいから金蔵に入ってみたいと仲間に語っていた。ある日その下女が姿を消し、金蔵の中で物音がした。扉を開けると下女が泣きながら立っており、夢に蛇が出て股の内に入っていったと語った。蛇に見込まれた女は置けぬと暇を出された下女は、帰り道の草むらで小便をすると小判が出たという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承