物置小屋の棚に並ぶ五つの生首
どんな伝承か
秋田市M町にある呉服屋の貸家で起きたという怪異。最初に借りた中年夫婦と二十歳の娘のうち、娘がすすり泣くようなうめき声を毎夜聞き、一週間ほど後に声のする物置小屋へ入った。棚の上に女のものを含む五つの生首がのっているのを見て気を失い、倒れた拍子に鎌で足首を切って寝たきりになった。やがて娘は物置小屋で口と耳から血を吹いて死んでいた。郷土史家が調べると、その敷地は佐竹藩の刑場があった跡だと分かった。その後も借家人から首つりや事故による変死者が出たという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けは生きている —科学にとり残された霊の世界(平野威馬雄・昭和49年(1974年)8月20日初版・双葉社)
「お化けを守る会」世話人頭・平野威馬雄が、幽霊・心霊・物の怪・心霊科学を縦横に語る一書。第一章は読者から寄せられた現代の幽霊・たたり実話(八幡市の泣き声屋敷、秋田の生首屋敷、お盆の帰省霊、四谷怪談のたたり、双生児に取り憑く絞殺被害者の霊、大刈峠殺人事件の幽霊と霊能者・三好天泉による招霊で犯人像が捜査と符合した実録)を収める。