雉子を譲られた稲荷の恩返し
どんな伝承か
陸前の仙台に、竹駒稲荷を厚く信仰する猟師がいた。家は貧しいが正直な人で、ある雪の日、雉子一羽しか獲れずにいると狐が現れ、竹駒稲荷だと名乗って子が飢えていると訴えた。猟師は雉子を与えて帰る。翌日も、その翌日も同じことが続き、獲物を渡して手ぶらで戻った。のちに美しい娘が訪ねてきて、自分は竹駒稲荷だと告げ、殿様の御殿へ奉公させてその金で暮らせという。猟師は多くの金を得て裕福になり、殺生をやめた。娘は年季が明けた祝いの酒に酔って尾を出し、道具を残して姿を消した。
原典より
今は昔、陸前の国仙台に、竹駒稲荷という稲荷さまを厚く信仰してます猟師がありました。—— 日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。