水口から死人を操る狐
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どんな伝承か
旅人が豊間根村を過ぎ、夜が更けて疲れたので、知り合いの家に灯りが見えるのを幸いに休ませてもらおうと入った。すると主人が、よい時に来た、今夕死人があり留守の者がなくてどうしようかと思っていた、しばらく頼むといって人を呼びに出て行った。迷惑ながら是非もなく囲炉裏の側で煙草を吸っていると、奥に寝かせた老女の死人が床の上にむくむくと起き直る。胆を潰したが心を鎮めてあたりを見回すと、流し元の水口の穴から狐のような物が面を差し入れ、しきりに死人の方を見つめていた。身を潜めて外に出て背戸へ回ると、正しく狐が首を穴に入れて後足を爪立てている。ありあわせの棒でこれを打ち殺した。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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山田町の伝承
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