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美濃春近・井上家の狐の書

所在地岐阜県大垣市春近
年代不明(近世)
登場梅菴、板益亥正
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

美濃安八郡春近の井上家に伝わる書は、鳥啼花落と書かれ梅菴と署名がある。本名は板益亥正といい、長く井上家の後園に住んだ老狐で、しばしば人の姿で来訪した。医道の心得もあり禅を能く談じたが、ある時行方が知れなくなり、後に村の者が近江大津の町で偶然この梅菴に行き逢った。死期が近く再会も叶わぬと落涙し、一筆を託して別れたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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