東京の野菜市場の話 (3)
どんな伝承か
国分では冬から春にかけて葱、夏から秋にかけて大根がよく作られた。父を早く亡くした岩瀬ふくは長女として、夜十一時に国分を発ち市川橋を渡って浜町の市場へ大根を売りに通った。懐中電灯もない時代、大八車の提灯を遠くから見ると、江戸川の橋のあたりは光の行列になり、まるで狐の嫁入りを見るようだったという。帰りに酒に酔って化かされたと言い訳する男衆の話も添えられている。
原典より
だって、昔の話は本当にうそのようだもの。—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。