霊媒が起こす奇蹟の実例
どんな伝承か
講演者はまず、現代人の多くが抱く奇蹟の有無という疑問に断を下す。奇蹟とは在来の物質科学では解けない異常現象、すなわち心霊現象のことだが、自分は何のためらいもなくその存在を認める、と言う。手元に奇蹟を起こせる霊媒が揃っているからである。なかでも亀井霊媒は卓子の空中浮揚、縄抜け、襦袢抜け、物質化、直接談話、物品引寄せをこなし、その直接談話は蓄音器のレコードにも収められた。本吉霊媒の縄抜けは数秒から一二分で終わり、北村霊媒は立会人の前で紙撚を一銭銅貨に貫通させたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊縦横談(浅野和三郎・心霊縦横談 第一輯)
『心霊縦横談』は、浅野和三郎が心霊研究の立場から書いた論説と講演を集めた論集である。大正十五年二月の日付をもつ論説や、昭和三年の大連、昭和五年の大阪での講演記録を収め、科学と心霊現象、宗教と科学、予言の事実と理論、信仰の自由などを論じ、類似宗教の流行や禅僧の言説、ラジオの「朝の修養」の題材選びへの批判にも及ぶ。長めの論説・講演に短い時評を続けて並べ、一部の篇の末尾に日付と講演の場所を記す。