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上三栖・米作の空中飛行

所在地和歌山県田辺市上三栖
年代約九十年前(幕末頃)
登場米作、『璞屋随筆』の著者、報告者
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

紀州西牟婁郡上三栖の米作という人は、神に隠されて二昼夜してから還って来た。その間、神に連れられて空中を飛行し、諸所の山谷を経巡っていたと語った。食物はどうしたかと問うと、握り飯や餅菓子などを食べた、まだ袂に残っていると言うので出させてみると、皆柴の葉であった。今から九十年ほど前のことである。同じ郡の岩田の万蔵という者も三日目に宮の山の笹原で寝ているのを発見され、ひどく酒臭かった。いずれも宇井可道の『璞屋随筆』に載るといい、雑賀貞次郎が柳田国男に報じた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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