銀行の窓を降りる首なしの女
どんな伝承か
語り手が勤める銀行の本店は新橋にある。そこで一度だけ耳にした話があるという。その場所には明治のころ、鹿鳴館のような建物が建っていたのだそうだ。だから窓のほうへふと目をやると、首のない女が当時のドレス姿のまま、すうっと降りてくることがある。実際に見たという後輩がいた、と語り手は伝える。語り手自身には霊感がないので何も感じないが、霊感の強い同僚に言わせると、この建物には確かに何かがいるらしい。地元の話ではなく、職場でただ一度聞いた話だという。
原典より
8 霊感の強い友達唄の譜例虫送りの譜例胡録神社祭礼の説明板下貝塚の民俗地図国府台高校の配置図表紙・カット 長房 利典—— 市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年))
『市川の伝承民話 第6集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十年に発行した民話資料集である。昭和六十三年度から平成四年度にかけて市川市の下貝塚・八幡・平田・本行徳・香取などで聞き取った世間話・伝説・昔話・唄・年中行事・生活譚を、話者の語りに忠実に記録している。各話に話者と記録者を添え、新たに「現代若者の学校話」の部を設けて口裂け女や学校の七不思議などの怪談も収め、話者名簿・採訪者名簿・あとがきを付ける。