命がけで守られた箱根の杉並木
どんな伝承か
第二次世界大戦の最中、昭和一八年頃、軍部は軍船の建造に懸命であった。いわゆる献木という建前で、箱根山の杉並木の強制供出の命令があった。箱根の杉並木は徳川幕府の政策として、民情を守り、道中のいろいろな問題をかかえる旅人の苦労を防ぐために植林されたもので、三〇〇余年の歳月、立派に守られてきた。戦局が急を告げる頃、行政を通して伐採の命令が強くあったが、管理責任者であった箱根町は、命をかけた一人の職員の努力によって、その杉並木を守り、現在も並木は残っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)