月夜の雲壁に寝ていた蒼い顔
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どんな伝承か
栃内の字野崎に前川萬吉という人がいた。二三年前に三十余で亡くなった。この人も死ぬ二三年前、夜遊びに出て帰り、門口から回り縁に沿ってその角まで来た時、六月の月夜のことであったが、何心なく雲壁を見ると、ひたと壁に付いて寝ている男がいた。色の蒼ざめた顔であったという。大いに驚いて病んだが、これも何の前兆でもなかった。田尻家の息子丸吉がこの人と親しく、その話を聞いたのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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遠野市の伝承
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