山の神の逢瀬を邪魔した鳥御前
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どんな伝承か
遠野の町に山々のことに明るい人がいた。もとは南部男爵家の鷹匠で、綽名を鳥御前という。年を取ってから茸採りに連れと出かけ、遠野の町と猿ヶ石川を隔てた向山から、綾織村の続石という珍しい岩のある所の少し上の山に入った。二人が別れた後、鳥御前が一人で登っていくと、大きな岩の陰で赭い顔の男と女が話しているのに出会った。二人は手を広げて押し戻すように制したが、構わず行くと女は男の胸に縋った。人間ではあるまいと思いながら戯れに切刃を抜いて打ちかかると、赭い男に蹴られたと思う間もなく前後を知らなくなった。連れに助けられて帰り、山伏のケンコゥ院は山の神の遊ぶ所を邪魔した祟りだといい、三日ほど病んで亡くなった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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遠野市の伝承
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