王子と呼ばれた出羽羽黒の蜂子皇子
どんな伝承か
柳田国男は、近世までの俗語では王と天子という二つの名詞に大小の差はなく、王子といってもやはり至って貴い御方を意味し、これを君と神とにのみ限って用いたと述べる。天王と呼べば陛下と解されて記録との矛盾を指摘され、すげなく否認される場合が多いのに対し、王または王子と呼んでいるといつまでも許容され、皇統譜に記入が漏れたのかもしれぬということになる。但馬・越前でいう表米親王、丹後海岸での金碗皇子、摂津勝尾寺の開成皇子、そして出羽の羽黒の蜂子皇子などが、有名な例として挙げられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。