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狐持ちの大組と無色の小組に分かれた魚瀬

所在地島根県松江市魚瀬町
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典つきもの持ち迷信の歴史的考察――狐持ちの家に生れて

どんな伝承か

八束郡大野村の魚瀬部落は、部落のほとんどが狐持ちとされていた所である。百戸ほどの家のうち、狐持ちと見なされていない家は十五戸ほどしかなく、狐持ちの側の家々は大組、そうでない家々は小組と呼び分けられていたという。昭和の松江法務局の調べでは、伊野村のある家が狐持ちと決めつけられたのも、その家の主婦がこの魚瀬の狐持ちの家から嫁いで来ていたことが決め手になったと報告されている。著者は、隠岐の豊田部落と同じく、部落の大半が狐持ちであるために、部落の中ではむしろ狐持ちの側が力を持つ所さえある例として、この部落を挙げている。

原典より

この大野村の実家のある魚瀬部落では、殆んど全部落が狐持ちの家で、全戸数百戸位のうち、無色は十五戸位で、狐持ちの方は大組と呼ばれ、無色の方は小組と言われてこる程である。—— つきもの持ち迷信の歴史的考察――狐持ちの家に生れて(速水保孝・速水保孝・憑きもの研究・1953年(昭和28年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

つきもの持ち迷信の歴史的考察――狐持ちの家に生れて(速水保孝・速水保孝・憑きもの研究・1953年(昭和28年))

『つきもの持ち迷信の歴史的考察――狐持ちの家に生れて』は、速水保孝が昭和二十八年に著し、柏林書房から刊行した憑きもの筋の研究書である。島根の狐持ちの家に生まれた著者が自らの体験を語り、破談や絶交など迷信が今も残す実例、蛇持ち・犬神・外道・とうびょうなど十一種の類別、人狐物語や松江藩の御触書、隠岐の訴状などの文献を取りあげる。後半では近世中期以後の新興地主と村八分から迷信の発生を説き、柳田國男と恒松安夫の序を付す。

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